環境エネルギーラボは、オゾン消毒装置などの地球環境に優しい装置を開発しております。
最近のラボ活動
人工知能で膨大なデータを取り込むことが重要な課題です。約3ヶ月にわたり、植物の生育と有効積算温度(Days-temperature accumulation)を計測しました。植物としてはレタスとキャベッの丈の長さを計測しました。有効積算温度は、1時間ごとの温度を気象台観測値から引用し、24時間の積算値を計算し、それらの積算値を日ごとに集計したものです。橙色:キャベツ、青色:レタス、緑:有効積算温度(100分の一に縮尺)です。
これらのデータは、エクセル表にしております。エクセルファイルをcsvファイルに変換して、Python,Tensorflowに取り込むのが普通ですが、今回はパッケージPandas
でファイルを作成しました。
50日あたりから成長が緩やかになっていることが分かります。この期間の植物の葉の色(R,G,B値)も観測しており、植物の生育状況の予測ができればと思っております。
図:植物の生育と有効積算温度との関係:キャベツ(橙)、レタス(青)、有効積算温度(緑)
現在Deep Learningの内容を知るために参考にしている本です。
その他にもウェブからプログラミングソースコードを探し出し、不十分なところを補っております。
真ん中の「はじめてのデイープラーニング」と「TensorFlow & Keras プログラミング」の2冊が役立っております。
学生時代の講義で習った「行列とテンソル」「偏微分」などを先生の顔を思い出しながら、このような基礎数学が深層学習発展にどの様に関わってゆくのかその展開を楽しんでおります。
TensorFlowがグーグル社から公開されたのは、つい最近の2015年11月で、AIに今後どの様な貢献をしてゆくのかも興味深いところです。
Deep Learning の技術は、様々の形で発展を続けてきており、農業の分野でも活用が期待されております。
スマートフォンで撮影した農作物の状況を把握するために、
●雑草の識別
●作物の病気識別
●葉の損傷
を瞬時に判定するアプリが開発され、無料で利用できるようになっております。
詳しくはApple Store のXarvio Scouting を利用ください。
ドイツの「BASF」社がデジタル農業ブランド「xarvio」として開発したアプリ「 Scouting」は、AIによる画認識を利用した方法です。画像集積とデータ処理が課題で、先端のAI技術が使われております。Pythonプログラム言語をベースにして、TensorFlow やKerasを積極的に活用しております。これらのAI技術はGAFAに属するGoogleにより開発されており、我が国では太刀打ち出来ません。
我々独自の農業データベースを構築することが緊急な課題です。
Scouting のアプリで、「雑草の種別」を選び、雑草を写真撮影すると
「カタバミ」の名前を瞬時に検索できる。
持続可能な農業を目指して多くの情報通信技術(Information and Communication Technologies: ICT)が開発されて来ております。これらの中で、リモートセンシング(Remote sensing)、IoT (Internet of Things:モノのインターネット)、クラウドコンピュータ(Cloud computing)、ビッグデター解析(Big data analysis)の4つの技術は、農産物の生産増加や安全性の向上に役立って来ております。現在、気象データ、農産物の生産管理や農産物マーケット状況などの膨大なデータ処理技術に加えて、農産物生育状況を表す植物の画像イメージ解析技術が注目されております。
市販のデイジタルカメラで撮影した植物や病害虫の画像を解析して、形(葉の形状)や色(三原色 R,G,B)データを基にして、生育状況や病害虫の発生を推測できるようになりました。
最近注目されて方法が深層学習(Deep learning)で、ヒトの視覚のように画像を認識する手法です。
当ラボでは植物のデジタルカメラで撮影された画像を用いて、葉のサイズ、三原色(R,G,B)強度及び気象データを基にした積算温度(Accumulated days-degree)を求め、植物の生育状況の予測できるようになりました。
現在までの成果を基に、深層学習を新たに取り入れることによりオゾン消毒など最適処理技術(処理時期、処理条件、処理対象など)の確立、農産物の生産管理(灌水、施肥、収獲)による収穫高の向上を実現し、持続可能な農業に役立ちたいと思います。
24th International Symposium on Plasma Chemistry
Naples(Italy) June 9-14, 2019
High Pressure Low Temperature Plasma Chemistry Symposium (HAKONE26)
September 02-07,2018, Beijij, China
積算温度(cumurative deays-degree)を用いた食物生育表示を具体的に行いました。
ブログに表示しています。
ポーランド国際学会発表 (12月3-6日)
The 2017 International Conference of Electromagnetic Devices and Processes
in Environment Protection
(ELMECO-9)
3-6 December 2017, Naleczow, Lublin, Poland
"Ozone-mist sterilization and web-based management for greenhouse
agriculture”
「グリーンハウス農業のためのオゾンーミスト消毒とウエブ管理」
論文はここ
上記論文発表時の会場風景
グリーンハウス内の野菜の遠隔観察
Web-based management for greenhouse agriculture
研究開発最前線、オゾン消毒装置にまつわる話題、具体的な応用例はこちらをご覧ください。
以下のホームページをご覧ください。
http://environment-lab.com/wp/
市販のデジタルカメラの画像解析
RGB値と生育度の相関
小松菜、レタス、大根、トマトなどの野菜の生育データ集積
遠隔(リモート)ハウス野菜栽培への応用
【学会ホームページ】http://www.cis.sojo-u.ac.jp/~hybrid2016/
〒810-0074
福岡市中央区大手門1丁目4-15-404 (アトリエ平和台)
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